2006年01月13日

没・没・没 [雑記>ゴミ箱]

いつもの事ですが、腐ってますので嫌いな人は読まないで下さいな。

裏サイト用に久々に熱炎書いてたんだけど、1番書きたかったシーン書いたら満足しちゃったのと、
この後の展開がどうにも思い浮かばなかったんで没。(よって未完)
ていうか副社長が恐ろしくキャラ違う。こんなん炎山じゃないやい!!

没の分際でこんなとこ晒すのは、ある程度がんばったのに削除するのは気が引けるからで…。
でもやっぱ没だから質が低すぎる。ていうかキャラが違う。こんなん炎山じゃないやい(2回目。
って事を念頭において読んで頂けると助かります。一言で表すと「期待しないで」。
(最後にあとがき反転させてありますので読みたい方はどうぞ)




 どうしてこんな事になっているのか、何一つ覚えていなかった。
「炎山…オレ、本気なんだぜ」
ソファーに座っている自分に熱斗が覆い被さっている。
頭の両脇に腕があり、動くことが出来ない。
熱斗の顔面が、というか目が近付いてくる。髪と同じ栗色の瞳は常時輝いているのだが、今は陰になっている所為か、穏やかに光を湛えているだけだ。
ごくり、と自分が唾を飲む間抜けな音が耳に届く。
「目、瞑って」
何が何だか理解出来ず、とりあえず言われた通りにしてしまう。
すると、唇に何か触れた感触があった。
どうやらキスをされたらしいと気付いたのは、それからたっぷり1時間後の事だった。


 ***


「副社長?」
IPC副社長室。自分の仕事場だ。
机を挟んで目の前に一人、奥の方にもう一人の秘書が居る。
手前の彼の心配そうな声音に炎山は我に返った。
「すまない、続けてくれ」
「…分かりました。では次にB社の動向ですが――」

あれから2週間ほど経っただろうか。
直後は仕事に忙殺されて思い出す事は無かったのだが、少し落ち着いてきた今頃になって、あの時の映像が瞼の裏をちらつくようになった。忌々しい。
いつもは1週間と空けずにつまらないメールをよこす熱斗だが、珍しい事にあれ以来メールが来ていない。(もし来た所で、仕事に区切りがつくまで読まないのだが)
……何で熱斗ごときにこんなに振り回されなきゃいけないんだ。
馬鹿らしい、と炎山は結論づける。今はとにかく仕事を進めるのが先決だと。
頭を切り換えるべく、もう冷めてしまったコーヒーを飲むと慣れた苦味が舌に広がった。
「――現在はそこまでです」
無言で頷き、問題点と出すべき指示を頭の中でまとめ、告げる。
聞き終わるとすぐに彼は、了解しました、と部屋を出て行った。

次の仕事に取り掛かろうとすると、いつの間にか近くに来ていたもう一人の秘書が何気なくこちらを見ている。
炎山が見ているのに気付いた彼は、いえ大した事では無いのですが、と前置きしてからこう言った。
「副社長、最近よくそれやってらっしゃるなあと思いまして」
“それ”というのが何か判らなかったので視線で問い返すと、微笑と共に上司の顔を指差した。
「今もほら、触って…というか撫でてますよ、唇」
くちびる?
(『炎山……オレ、』)

ばさばさっ

「副社長!?」
「な、何でもない…」
思わず落としてしまった資料を拾い集める。
はぁ、と不審の色を隠せない声のまま、秘書は続けた。
「ここの所めっきり冷え込んで乾燥してきましたからね。リップでも買っておきましょうか?」
「いや、」
原因は明らかに乾燥では無いので否定しようと思ったのだが、
「…今以上に仕事が増えても困るだろう」
怪しまれたくないので冗談で躱すことにした。
どうやらそれは正解だったようで、そうですね、と軽く笑いながら返された。


 ***


「そうだ副社長、例の件の書類はもうお手元に届きました?」
「例の件?…ああ、あれか」
机上の紙の山を切り崩してみるが、目的の物は見当たらない。
「無いみたいだな…」
「遅れそうだという連絡は来ていたのですが…。では今取りに行って来ますね」
炎山はドアへ向かう部下を制止する。
「いや、俺が行こう。ずっと座っていたからな、少し動きたい」
「そうですか。ではお願いします」
炎山が机に両腕をついて立ち上がろうとした、その瞬間だった。
「やっほーえんざーん」

がたがたがたっ

「ふ、副社長!?」
「炎山!?」
炎山は崩れ落ちていた。
それ以外に形容できないくらい、まさしく崩れ落ちていた。
のそのそと椅子を支えにして立ち上がる。
「わ、悪い…何でもな」
「大丈夫?」
「ぅわっ!?」
気付いたら目前まで来ていた。
熱斗。何故ここに。

「何だよその反応ー。ビミョーに傷つくんだけど」
「…………」
「てゆか、カオ真っ赤だぜ?もしかして熱とか出てたりし」

さっ

熱斗が炎山の額に伸ばした右手は、目的を果たす事が出来ぬままその場で固まった。
目標物が逃げたのだ。
……なんだ今のは?
もう1度伸ばす。
逃げられる。
「…………」
「…………」

何なんだ。
前回会った時にちょっとやらかしてしまったから、てっきり怒ってるだろうと思ってたのだが。
なぁロック、といつものように相棒であるナビに声をかけそうになり、直前でやめた。
彼とはこの部屋に入る前に、お互いの円滑な目的達成のために別れたのだった。
だから今日は、あの厄介者である赤いナビの存在を考えなくていい。
そんなワケで現在会話を望める相手は1人だけだ。熱斗はその唯一の人物に話しかける。
「ねぇ秘書さん、何かあったの?」
「プライベートは光さんの方がお詳しいでしょう…」
はぁ、と溜息を隠しもせず、何かを諦めたように秘書が告げた。
「そのままじゃ仕事進みそうにないんで、私が戻るまでに何とかしといて下さい」
「え、マジ!?」
と言うコトは。熱斗は思う。
もう一人の秘書さんも居ないのだから、要するにこれは2人っきりになると…!
「と言っても10分もかかりませんから。と言う訳で副社長、書類は私が取って来ます。光さん、宜しく」
「え」
「ちょ…!」
ばたん。
しっかり釘を刺されてしまった。
微かに聞こえた本人である所の上司の抗議すら、速やかな目的遂行のためには無視する所も含め、さすが炎山の側近だけあって優秀だ。
この場合ありがたくないけれど。
とにかくこのままでは困るのは熱斗とて同じ、頼まれた任務を遂行しようと決め、正面に居るこの部屋の主に視線を戻した。
俯いているので表情を伺い知る事は出来ない。
「ええっと…炎山?」
「…………」
無言。
ただただ無言。
「…えんざーん」
また手を伸ばす。が。
ぺち。
はたかれた。
自分から触ってくれた事に喜んでいいのだろうか、それとも先程より積極的に拒絶された事を嘆くべきだろうか。
たぶん後者だ。
「……炎山!!」
がば、と両肩を掴み面を上げさせた、その瞬間だった。
はっ。
熱斗は目を見張った。

潤んだ目、朱に染まった頬、根の寄った眉、恥ずかしそうに唇に添えられた手――
――完璧、だった。
この世に遍在する“可愛さ”の全てを集めて凝縮して具現化した存在が、目の前に、居る。
これは、ヤバイ……!
(ああ居たとしたら神様、オレにこんな、普段からずば抜けて高い可愛さゲージがMAXどころか限界突破していらっしゃる生き物を見せてくれたコトには最大限の感謝を捧げたいけど、この手出しできない状況でこの表情ってどうすればっ、てゆか拷問かよッ!!)
熱斗は混乱した。


直前に読んだのが『終わりのクロニクル』だった所為でどことなく川上稔っぽいネ。
思い出し照れ(思い出し笑いの照れバージョン)する炎山。がテーマでした。
ちゅーごときで延々狼狽しっぱなしとか物凄く可愛いと思うんだけど。

でも、いくらなんでもここまでオトメじゃないよな副社長。反省。次がんばる。
じゅにスラ 01:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記>ゴミ箱
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